【シリーズ】これでいいの? 横浜市の中学生が使っている 育鵬社版教科書③
【基本的人権を制限するのは当然といった記述】
基本的人権の大切さより「公共の福祉による制限」や「国民の義務」に多くのスペースを使って強調しています。
生存権に関しては国の責任を薄め、「相互扶助の精神」の問題に転嫁しています。生活保護に関しても様々な条件をあえて書き、極力生活保護を受けさせない姿勢が強く出ています。【働く者の立場や権利を軽視】
労働基本権についても、使用者(強者)と労働者(弱者)の関係について触れていません。また公務員の労働基本権が制約されるのは当然であるという内容になっています。
国民の自由と権利を守るという憲法の精神が歪められています
他社の教科書では
「政府が一方的に判断して、人々の自由な人権の行使を制限することはあってはなりません」と記述しています。
また「使用者に対して弱い立場にある労働者のために、労働基本権が保障」と記述し、プロ野球のストライキの解説付き写真を載せるなど、基本的人権についてしっかりと憲法の学習ができる内容になっています。(東京書籍)
旭瀬谷支部報 第283号掲載 平成27年4月1日発行