【シリーズ】これでいいの? 横浜市の中学生が使っている 育鵬社版教科書②

シリーズ①はこちらから

【国民主権よりも天皇に関する記述に重点を置く】
 国民こそが政治の主人公(国民主権)であるのに、その章の扉の写真をはじめ、天皇に関する記述が多くを占めています。天皇を「日本国を代表する」との間違った記述もあります。国民主権の内容も選挙権だけのように描き、きわめて不十分です。

【立憲主義の記述なし】
憲法は国民の自由と権利を守るために、国民ではなく国家権力の手を縛るという最も大切な立憲主義の理念について学べません。こんな憲法学習でいいのでしょうか?

他社の教科書では

「憲法と立憲主義」の項目で「憲法は、政府の権力を制限して国民の人権を保障するという立憲主義の思想にもとづいて」としっかり説明されています。また「日本国憲法は、戦前の天皇主権を否定して国民主権の原理を採用し」と記述しています。
 天皇に関して「象徴」という憲法上での規定を説明し、国民が主人公であるという姿勢がはっきりしています。(東京書籍)

シリーズ③はこちらから

旭瀬谷支部報 第282号掲載 平成27年3月1日発行